味噌作りは、塩選びが味を大きく左右します。しかし、多くの情報が溢れていて、どれを選べばいいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。
塩の種類によって、味噌の味や風味が大きく変わってきます。せっかく時間をかけて作るなら、美味しい味噌を作りたいですよね。
この記事では、味噌作りにおすすめの塩の種類と選び方のポイントを紹介しています。また、おすすめの塩ブランドとそれぞれの味の特徴も解説しているので、自分に合った塩を見つけることができますよ。
あなたにぴったりの塩を見つけて、美味しい手作り味噌を作ってくださいね。
味噌作りにおすすめの塩はコレ!
塩の種類によって、様々な味の味噌を作ることができます。自分の好みの味や用途に合わせて、色々な塩を試してみてくださいね。
1. 天日塩
味噌の味:まろやかで優しい味わい。素材の味を引き立てる。
- 天日干しによって自然に結晶化させた塩
- ミネラルが豊富で、味噌に深い風味を与えます。
- 塩化ナトリウム含有量が少ないため、まろやかな味わいになります
天日塩は、発酵をスムーズに進める効果があり、味噌に深みを与えます。味噌作りの初心者から上級者まで広く使われています。
2. 海塩
味噌の味: 深みのある味わい。塩味がしっかりしている。
- 海水を煮詰めて作られる塩
- 天然のミネラルが多く含まれています。
- 味噌の発酵に必要な成分が豊富です。
- 塩化ナトリウム含有量が多いものが多いので、塩加減に注意が必要です
海塩は発酵に必要な成分を含んでおり、熟成期間が短い味噌にも適しています。ただし、しっかりした塩味を持つため、塩加減を調整する必要があります。
3. 岩塩
味噌の味: まろやかで深い味わい。旨味を感じる。
- 地中の岩塩鉱床から採掘された塩
- ミネラルバランスが良く、味噌の風味を豊かにします
- 塩化ナトリウム含有量が比較的少ないため、まろやかな味わいになります
岩塩は、まろやかな味わいが特徴で、特に長期熟成味噌に向いています。風味豊かな味噌を作りたい方におすすめです。
4. 粗塩
味噌の味: しっかりとした塩味と旨味。長期保存に向いている。
- 精製されていない粗い塩
- ミネラルが豊富で、発酵過程に良い影響を与えます
- 塩化ナトリウム含有量が多いものが多いので、塩加減に注意が必要です
粗塩は、発酵を促進し、長期保存に適した味噌作りにおすすめです。
5. にがりを含む塩
味噌の味: 旨味と甘みのある味わい。まろやかで優しい。
- にがり(塩化マグネシウム)が含まれている塩
- 発酵を促進し、風味を深める効果があります
- 塩化ナトリウム含有量が多いものが多いので、塩加減に注意が必要です
にがり入りの塩は、深い風味の味噌を作るのに最適ですが、塩分の管理が必要です。
味噌作りに向かない塩
精製塩: 精製塩(一般的な食卓塩)は、味噌作りには向いていません。ミネラルが取り除かれているため、発酵がスムーズに進まないことが多いです。また、ヨウ素入りの塩は味噌の変色を引き起こすため、避けるべきです。
※ヨウ素入り塩とは、食塩にヨウ素を添加したものです。スーパーマーケットなどで食塩売り場に「ヨウ素入り塩」や「アイオダイズドソルト」として販売されています。
おすすめの塩ブランド
今回はスーパーや楽天・Amazonなどで手軽に手に入るものを、「天日塩」「海塩」「岩塩」それぞれ厳選して2つずつご紹介します。
天日塩おすすめ
1.雪塩
沖縄の海水を天日干しでじっくりと結晶させた塩です。ミネラル豊富でまろやかな味わいなので、味噌作りに最適です。また、発酵がスムーズに進み、風味豊かな味噌が出来上がるため味噌作りに最適です。
2.天草の天日塩
日本の天草地方で作られる天日塩。海水を汲み上げ、天日で干して結晶化させる伝統的な方法で作られます。ミネラルが豊富で、まろやかで優しい塩味。独特の甘みと深い味わいがあります。そのため、味噌にも深みのある風味を与えます。また料理全般にも適している塩です。
海塩おすすめ
1.ゲランド塩(フランス)
フランスのブルターニュ地方のゲランド湿地帯で生産される海塩。伝統的な手法で収穫され、未精製のためミネラルが豊富です。ミネラルバランスが良く、上品な甘みと旨味があります。
しっかりとした塩味と、豊かなミネラル風味、ほのかな湿り気があります。味噌作り、肉や魚のグリル、サラダのトッピングに最適です。
2.天日海塩「海の精」
伊豆大島の美しい自然の中で、海水100%、天日と平釜で伝統製法で作られている塩です。天日干しと平釜炊きで作られた日本伝統の海塩。塩化ナトリウム含有量が比較的少ないため、まろやかな味わいが特徴で、味噌作りにぴったりです。
※海の精「ほししお」と「あらしお」があります。味噌作りには「ほししお」がおすすめです。
岩塩おすすめ
ヒマラヤ岩塩
パキスタンのヒマラヤ山脈が産地。まろやかで優しい味わいの味噌を作りたい人にはおすすめです。パウダータイプを選ぶと砕く必要がなく、手軽で美味しい味噌を作ることができます。
アンデス岩塩
南アメリカのアンデス山脈から採掘される天然の岩塩です。古代の海水が地殻変動によって山中に取り込まれ、長い年月をかけて結晶化したものです。ミネラルが豊富なため、発酵がスムーズに進み、深い味わいの味噌を作るのに適しています。
※パウダータイプが作りやすくておすすめ
味噌作りに適した塩選びのポイント
味噌作りには、ミネラルが豊富な塩を使うことで、味噌に深みのある味わいが出ます。
一方、藻塩はミネラル量が多く、まろやかな味わいになるため、塩分控えめにしたい方におすすめです。
塩を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- ミネラルの種類と量: 味噌の味に影響を与えるため、様々なミネラルを含む塩を選ぶ
- 塩化ナトリウムの量: 塩化ナトリウムの量が多すぎると、味噌が辛くなりすぎるので注意
- 苦味: 苦味のある塩を使うと、味噌が苦くなってしまうので避ける
味噌作りのポイントとQ&A
1.味噌作りにどのくらいの時間がかかる?
味噌作りにかかる時間は、種類や熟成期間によって異なりますが、一般的には3ヶ月~1年程度です。
- 米こうじ味噌: 3ヶ月~6ヶ月
- 麦こうじ味噌: 6ヶ月~1年
- 長期熟成味噌: 1年以上
季節によっても熟成期間が異なり、冬の方がゆっくりと熟成が進みます。
2.味噌作りに失敗することはある?
はい、味噌作りには失敗する可能性があります。主な失敗例は以下の通りです。
- カビが生える: 塩分が不足していたり、容器の消毒が不十分だったりすると、カビが生えてしまいます。
- 雑菌が繁殖する: 室温が高すぎたり、湿度が高すぎたりすると、雑菌が繁殖してしまいます。
- 苦味が出る: 塩化ナトリウムの量が多すぎると、味噌が苦くなってしまいます。
- 酸味が強い: 熟成期間が短すぎると、酸味が強い味噌になります。
失敗を防ぐためには、レシピ通りに丁寧に作ることが大切です。また、清潔な環境で作ることも重要です。
3.味噌をカビから守る方法は?
味噌をカビから守るためには、以下の点に注意しましょう。
- 塩分をしっかり入れる: 塩には防腐効果があるので、レシピ通りに塩分を入れましょう。
- 容器を清潔に保つ: 味噌を入れる容器は、しっかりと煮沸消毒してから使いましょう。
- 涼しい場所で保存する: 味噌は、直射日光や高温を避け、涼しい場所で保存しましょう。
- 表面を平らにならす: 味噌の表面を平らにならしてから、ラップをかけて保存しましょう。
4.味噌がうまく熟成しない場合は?
味噌がうまく熟成しない場合は、以下の原因が考えられます。
- 室温が低すぎる: 室温が低すぎると、味噌の熟成が進みません。15℃~20℃程度の室温で保存しましょう。
- 湿度が低すぎる: 湿度が低すぎると、味噌が乾燥してしまいます。適度な湿度を保ちましょう。
- 塩分が少ない: 塩分が少ないと、味噌がカビが生えやすくなります。レシピ通りに塩分を入れましょう。
うまく熟成していない場合は、暖かい場所に移したり、湿度を調整したりしてみてください。それでも改善されない場合は、新しい味噌を作り直すことをおすすめします。
ミネラルが豊富な塩を使って美味しい味噌を作ろう
味噌作りにおすすめの塩は、ミネラル豊富でまろやかな味わいの塩です。塩を選ぶ際には、ミネラルの種類と量、塩化ナトリウムの量、苦味などに注意しましょう。
ご紹介したもの以外にも、様々な種類の塩が販売されています。自分の好みに合わせて、色々な塩を試してみるのも良いですね。美味しい味噌が作れますように。